ポケットコイルマットレスの特長は、高い体圧分散力と揺れが少ないこと
はじめに、ポケットコイルってなに?と思われる人もいると思います。
ポケットコイルを簡単に説明するとコイルの1つ1つが袋に包まれている形状のことを指しています。
コイルは袋に入っていてそれぞれが単独で動きます。
隣り合うコイルとは連結されていないので、1つ1つが独立して沈むことが可能なのです。
つまり、身体の凹凸に合わせてポケットコイルが動くことができるため体圧分散性に優れ、さらに隣のコイルとは連結されていないため、隣で寝ている人の振動が伝わりにくいのです。
これがポケットコイルの持つメリットです。
ただ、メリットがあるものには、必ずデメリットも存在しています。
ポケットコイルの最大のデメリットとは?
ポケットコイルの最大のデメリットは、耐久性の弱さにあります。つまりへたりやすいということです。
先ほど説明したように、コイルは独立しているので、体重を点で支えなければなりません。
コイルが連結されていない分、体重をダイレクトに受け止めてしまいます。
特にお尻や肩の部分は比重が大きいためはやく痛むようになります。
これはポケットコイルという特性上、致し方ありません。
高い体圧分散性と耐久性の弱さは諸刃なのです。
ちなみに、連結スプリングは、面全体が支えてくれるので、コイル1つ1つにかかる体重は分散されます。
体圧分散性は乏しいものの、耐久性は強くなります。
ポケットコイルのもう1つ弱点
ポケットコイルにはもう1つ弱点があります。
それは通気性があまりよくないこと。
様々な形態のマットレスがあるなかで、必ずしも悪いわけではありませんが、比較的通気性は乏しいとされています。
コイルが袋に包まれているので、袋の中の汗や湿気がどうしても抜けにくい構造になっているからです。
もちろん各社袋を改良するなど対策はとっていますが、連結スプリングのように、スプリング層が空洞になっているわけではないので、これもポケットコイルの特性上やむを得ない弱点だと言えます。
ポケットコイルのなかに汗が溜まり、カビが生えてしまうという話も決して大げさな話ではありません。
ポケットコイルマットレスはメンテナンスがとっても大事
これらのポケットコイルの弱点は構造上仕方のないことですが、日々のメンテナンスや寝具である程度はその程度を減らすことが可能です。
マットレスはしっかりと両面、前後とローテンションして、さらにベッドパッドなどはウールなどの吸湿性に優れたものを使用するなどして、ポケットコイルの弱点を克服しましょう。
ポケットコイルは体圧分散性も高く、揺れも少ないため寝心地は決して悪くありません。
正しく弱点を理解して、しっかりと対策をすることで快適に使用することができるのです。