ポケットコイルのメーカー徹底比較。どこのがベスト?
群雄割拠のポケットコイルマットレスの業界
現在ポケットコイルのメーカーは、シモンズ・日本ベッド・サータなどの大手から、無印良品までと、かなり数が多く業種業態も様々です。
最近ではベッド最大手フランスベッドまでがポケットコイルに参入してきました。
そして、各メーカーがグレード別にポケットコイルのマットレスを提供しているため、数が豊富で価格帯も幅広くなっています。
そのなかからお気に入りの1つを選ぶというのは至難の業です。
そこで今回は、ポケットコイルメーカーの比較をしてみたいと思います。
正直、大手メーカーはほとんど大差がない・・・
まず、ポケットコイルの品質がどこがよいのかに関してですが、これは大手メーカーはほとんど大差がないのが現状です。
シモンズにせよ、日本ベッドにせよ、サータにせよ、どのメーカーもポケットコイルの弱点である耐久性や通気性に優れていると謳っています。
でもこれは同じ条件で試すことはできないですし比較もできないため、比べようがなく決め手にはなりません。
つまり、ポケットコイル自体の質で比較することは相当困難なのです。
では、次に何を比較対象にするかというと、コイルの配列でしょうか。
どのようにポケットコイルを並べているかということです。
ただ、これもなかなか難しいんですよね。
コイルの配列には2通りあり、1つは日本ベッドが得意とする『交互配列』と呼ばれるもの。
もう1つはフランスベッドやシモンズが得意とする『並行配列』と呼ばれるものです。
交互配列は、ポケットコイルを隙間なく置く、まさに蜂の巣状の配列です。
隙間なく入れていくことでコイルの数が多くなり、1つ1つのコイルが受ける負担は少なくなります。
結果耐久性は良くなるのですが、どうしてもコイルとコイルの隙間がないため、汗が通りにくく、通気性が悪いという欠点があります。
一方、並行配列は、ポケットコイルを普通に縦横に並べていく配列のことです。
コイルとコイルの間に多少の隙間ができるので、通気性には優れるのですが、コイルの数は交互配列に比べると少なくなってしまうので、結果耐久性が劣ってしまいます。
とすれば何を基準にポケットコイルのマットレスを選ぶのか。
大手のメーカーの場合、グレードの高いマットレスであれば、どれもおすすめできなくはありません。結局は選ぶ際に個人が何を重要視するのかが問題なのです。
例えば日本ベッド。
このメーカーの主力であるマットレス『シルキーポケット』は、とにかくコイルを小さくし、交互配列にすることで数を増やし、耐久性のよさをアピールしている商品です。
もちろん寝心地も抜群です。
コストパフォーマンスも高く完成度の高いマットレスだと思います。
これに対して、シモンズは?
これに対して、シモンズは基本的には並行配列を採っています。シモンズは新並行配列と呼んでいますが。
シモンズは、交互配列だとコイル同士が密着してしまうことから、通気性を考慮した並行配列を採用しています。
つまり日本ベッドと明確に差別化を図っています。
最後にサータは?
最後にサータですが、こちらは商品によって配列が違うマットレスメーカーです。
並行配列のマットレスもあれば交互配列のマットレスも扱っています。
こうなってくると、やはり配列を基準にマットレスを選ぶのも難しいですよね。
要は一長一短、メーカーが何を優先しているのかが異なるだけで、どちらも正しく、どちらにも弱点がある状況です。
それぞれのブランドがおススメな方
日本ベッドは、隣の人の揺れが耐えられないからポケットコイルにしたいけど、耐久性は重視したいという人におすすめです。
コイル数が耐久性に比例すると考えると、日本ベッドが最もコイル数が多くて耐久性に優れていると考えられます。
シモンズは、寝返りのしやすさを考慮してポケットコイルを選びたい人におすすめです。
グレードにもよりますが、表面がそこまで柔らかくないので、寝返りがしにくい高齢者も快適に使用することができます。
※シモンズもかなりコンセプトが変わり、最新のモデルはかなりソフトなものが増えています。
サータは、予算は関係なく、とにかく寝心地を重視したい人向けです。
クッション材が多く、体圧分散力が高い分、高齢者にとっては寝がえりはしにくいかもしれませんが、総じて寝心地は優れています。
あくまでもメーカーごとの特色をもとにおすすめしています。
個々のマットレスによってもグレードによっても状況は違いますが、メーカー選びの参考にしてみてください。