理想の睡眠時間は?平均はどのくらい?
日本人の近年の平均睡眠時間をみてみると、年々減少傾向にあります。
理想の睡眠時間として「1日8時間」という睡眠時間がよく挙げられますが、この「1日8時間」という数字には医学的根拠は無く、統計的に睡眠時間が6〜9時間である人が多いという結果から出された、あくまで平均の睡眠時間です。
日本人の近年の平均睡眠時間をみてみると、年々減少傾向にあります。
NHKが行った国民生活時間調査(2000年)によると、日本人全体の平均睡眠時間は7時間23分であるとの結果が出ています。
また、年代別でみてみると、30歳代が6時間57分、40歳代が6時間59分と、特に働き盛りである年代において睡眠時間が短くなるという結果が出ています。
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ただ、このような平均睡眠時間はあくまでも目安であるため、平均睡眠時間より短くなっているからといって、その睡眠が不健康でよくないものであるとはいえません。
睡眠時間が長い人でも、ノンレム睡眠は睡眠時間が短い人と変わらないという報告もあるので、基本的には、日中眠気が無く、日常生活を送る上で十分な睡眠時間が確保されていれば、睡眠時間は何時間でも構わないといえます。
それでは、理想の睡眠時間とはどのくらいなのでしょうか。
まず、目覚めをよくするためには、レム睡眠の時に起きるのが、眠りが浅い状態なので良いと考えられます。ちなみに、一般的な成人の最適な睡眠時間としては、入眠からおよそ4時間30分後、6時間後、7時間30分後となっています。
この90分の倍数となっている睡眠時間が、レム睡眠の時間帯であるといわれています。
そのため、一般的に目覚めよく起床するのに理想的な睡眠時間の目安がこの90分の倍数の睡眠時間とされています。
しかし、睡眠周期や睡眠の質には個人差があるため、性別や年齢等によっても、スッキリと目覚めやすい時間は変わってしまいます。
この個人差に関しては大きく分類すると、3つのタイプに分類されます。
まず、1つ目のタイプは、ショートスリーパーという必要とする睡眠時間が平均より短く、その睡眠時間がおよそ6時間以下になっているというタイプです。
このショートスリーパーのタイプの方は、全人口に対して、およそ10%未満程度存在するとされており、人間の体内時計を制御する遺伝子の働きによって発現していると考えられています。
ただ、ショートスリーパーとは、短い睡眠時間であっても健康的な日常生活を送ることができる方のことをいうので、仕事等が忙しくて睡眠時間が短くなっているという方は、ショートスリーパーではありません。
次に、2つ目のタイプは、必要とする睡眠時間が平均より多い、ロングスリーパーというタイプです。
ロングスリーパーは、およそ9時間以上という長時間の睡眠時間を必要とするタイプとなっています。
このロングスリーパーというタイプは、日本においては、毎日9〜10時間という長時間の睡眠時間を確保できる社会生活を送ることが困難になっているため、社会的な問題をショートスリーパーよりも抱えやすくなるという特徴があります。
ロングスリーパーもショートスリーパーと同じく、全人口に対して、およそ10%未満程度存在しているとされています。
そして、これらのショートスリーパーでもロングスリーパーでもない、7〜9時間程度の平均的な睡眠時間を必要としている方々が、全人口の大部分である、およそ8割程度いるとされています。
元々、各個人に必要な睡眠時間とは、その時々の身体や脳の疲労状態や、遺伝的な要因が大きく影響するのですが、現代人の睡眠時間はこのような疲労や遺伝的な要因ではなく、社会的な必要性に左右されるようになってしまっています。
例えば、朝6時に起きて会社へ行き、仕事が残業になって終電で帰り、その後すぐに寝るという生活では、どうしても睡眠時間は短くなります。
そのため、もし自分本来の睡眠のタイプと、社会的必要に迫られて決まる睡眠時間が一致しなかった場合は、そのギャップを抱えたまま生活を続けていかざるを得なくなります。
そのような状態が続いていけば、どうしても何かしらの病気等を発症する可能性が高くなってしまいます。
私達の身体や精神の健康に、睡眠時間の長短が影響していることは明らかです。
したがって、睡眠時間を蔑ろにするようなことはせず、まずは、自分にとっての正しい睡眠時間を見つけるところから始めてみましょう。
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睡眠不足の方はもちろん、日本の社会人はとにかく生活リズムが乱れがち。
生活リズムがバラバラだと睡眠の質が大幅に下がるだけではなく、それらが原因で記憶力や思考力が低下したり、攻撃的になったりします。
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